学生フォーミュラEV用Liイオン蓄電池を直並列に組み立てています

| 投稿者: プロジェクトEVスタッフ

 今日は、電気電子工学科の高木です。
 学生フォーミュラに出場するための電気自動車(EV)の製作を進めています。EVの蓄電池として、(株)共創様から200個を超えるLiイオン蓄電池を提供いただき、以前のブログで紹介しました。この蓄電池をモータ駆動に適した電圧電流にするため、パワートレイン1年生を中心に直並列接続に組立てています。

 学生フォーミュラ用のEVでは、(株)デンソー様から提供いただいた誘導モータを使います。モータの定格電圧は、280400 Vで、定格出力は37Wです。フル加速時に定格出力、定速走行では816 kWで走行することを想定しています。蓄電池1個は2.74.2Vで動作するので、モータ電圧の定格電圧にするため約100個を直列に接続し、必要電流を確保するため、これを2並列にします。

 100直列で2並列のバッテリを組み上げるため、Liイオン蓄電池のプラス、マイナス、プラス、マイナス・・・と約100個接続していきます。また、一直列の電池には10A以上の電流を流すため、金属板をねじ止めして接続抵抗を小さくします。さらに、接続部が他の電極の接続部やアースと接するとショートするので、接続部を絶縁します。

 こうした接続・絶縁の作業を、上級生指導の下、1年生が中心となって進めてくれています。100直列を1まとまりにすると、電圧が高くサイズも大きくなるので、8個のユニットに分割しています。皆さんの頑張りで、いくつかのユニットが完成しました。

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2カ月半に及ぶ悪戦苦闘の末、学生フォーミュラ用モータが動きました

| 投稿者: プロジェクトEVスタッフ

 今日は、電気電子工学科の高木です。
 学生フォーミュラに出場するための電気自動車(EV)の製作を進めています。EV用モータとして、(株)デンソー様から三相同期モータとインバータを提供いただきました。このモータは定格出力37kWの優れもので、CAN通信という方式で制御信号をやり取りしながら動作します。

 EVメンバーが(株)デンソー様との交渉の末、モータを提供いただけたのは4月の中旬でした。428日には、オンラインで(株)デンソー様からモータに関する説明を受け、連休明けからモータ駆動に取り組みました。モータ、インバータ、制御回路、電源を接続するためのコネクターを製作し、結線を終えました。

  次に、ワンチップマイコンArduinoを使って、CAN通信を試みました。Arduinoから制御信号を送っているにも関わらず、モータがReserveとなり、動作指令を受け付けない状態となりました。信号のプロトコル(規則)を何度も確認、変更しましたが、上手く動かない日が続きました。

 試行錯誤を繰り返し、モータ・インバータにプリチャージ抵抗を接続することで、モータ駆動に成功しました。その場に居合わせたメンバーからは、大きな拍手が起きました。制御系の問題ではなくモータハード側の問題でした。

 ということで、95日からの学生フォーミュラ本戦出場を目指し、EVメンバーの熱い戦いが続いています。

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