小型FRPの試作によりカウル製作の方向性が見えてきました
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こんにちは,電気電子工学科の高木です。
カウルは車体のカバーで,その形状が走行時の空力抵抗を決めるとともに,デザインは車体の印象を決める車の顔です。須磨岡先生を中心に応用化学科と機械工学科の学生が中心となって製作を進めています。
カウルは,ガラス繊維などの繊維をプラスチックの中に入れた強化プラスチック(FRP Fiber-Reinforced Plastics)で製作する予定です。発泡スチロールや木材の型の上に,液体状の樹脂材を塗り重ねて乾燥させてプラスチックとし,その間にガラス繊維を入れて製作します。
車体用のカウルを製作する前に,1辺が約10cmの直方体の発表スチロールを使ってFRPの製作を試みました。発泡スチロールを型に見立て,プラスチックとなるポリエステル系樹脂を塗りました。この上にガラス繊維を敷き,ポリエステル系樹脂を塗り重ねました。全部で3回,樹脂を塗り,爪でたたくと心地良い音がする,堅くて頑丈なFRPが出来上がりました。
現在,発泡スチロールからFRPを剥がす作業をしています。剥がすための薬剤はあるのですが,簡単には剥がれないようです。他の大学のホームページでは,発泡スチロールを削ってFRPを残す方法も掲載されていますが,まずは薬液でトライです。
小さなFRPの試作でしたが,この方法で強化プラスチックを作り,色を塗ってデザインすれば,カウルが作れることが確認できました。カウル製作の方向性が見えてきました。